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2018年LGBTニュースまとめ #LGBTNEWS2018

今年のLGBTをめぐるニュースを振り返りました。

1月

性同一性障害特例法成立(2003)から15年

1月5日:NHKテレビドラマ「女子的生活」

トランスジェンダーでレズビアンが主人公に。

1月12日:「広辞苑」改訂版にLGBT
→岩波書店
「広辞苑」が10年ぶりに改訂され(第7版)、「LGBT」が新たに追加された。しかし、「レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字。多数派とは異なる性的指向を持つ人々。GLBT」という説明が間違っていると批判が集まり、岩波書店が謝罪。WEB上に新たな解説文「①レズビアン・ゲイ・バイセクシャルおよびトランスジェンダーを指す語。GLBT②広く、性的指向が異性愛でない人々や、性自認が誕生時に付与された性別と異なる人々。」を発表した。

1月18日:テレビドラマ「隣の家族は青く見える」スタート
ゲイカップルが登場。世田谷区の同性パートナーシップ宣誓書を使った宣誓シーンも描かれた。

1月30日:国立市アウティング禁止条例成立
一橋大学アウティング事件を背景に、国立市でアウティング禁止を盛り込んだ条例「国立市女性と男性及び多様な性の平等参画を推進する条例」が施行。

1月31日:厚生労働省「モデル就業規則」が改訂。性的指向・性自認に関するハラスメント禁止を明記
10人以上の従業員がいる事業者は就業規則を作成しなければいけない。その規則例である厚生労働省が作成する「モデル就業規定」が1月に改訂。性的指向・性自認に関するハラスメントの禁止が明記された。

2月

2月2日:厚労省、同性カップルの宿泊拒否に配慮規定
同性カップルの宿泊拒否について、これまで豊島区の池袋保健所、大阪府の池田保健所がホテル側を行政指導。自民党LGBT特命委員系も政府に改善を提言。厚労省は旅館業に関する衛生等管理要領を改正し、「性的指向、性自認等を理由に宿泊を拒否することなく、適切に配慮すること」と明記した。

3月

3月2日:世田谷区差別禁止条例成立
LGBTや外国人への差別を禁止する条例「世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例」。苦情処理委員会を設置。

3月4日:NHKで「弟の夫」がドラマ化

田亀源五郎氏の漫画「弟の夫」がNHK BSプレミアムでドラマ化。

3月13日:第2回レインボー国会開催
「レインボー東京2020」をテーマに超党派の国会議員22名を含む約300名が参加。

3月17日:三重県で高校生1万人を対象にLGBT関連調査
三重県男女参画センターと宝塚大学・日高教授による調査。LGBTは10%(そのうちXジェンダーが5%)、当事者の生徒のうち5割が周囲の偏見を感じており、3割は自分を傷つけた経験がある、9割が誰にも相談したことがないと回答。

3月27日:中学校の教科書でLGBTが取り上げられるように
中学校の「道徳」の教科書でLGBTが取り上げられることが発表。義務教育では初。

3月31日:カラフルステーション・irodoriが閉店
2014年より特定非営利活動法人グッド・エイジング・エールズと杉山文野氏が代表を務める株式会社ニューキャンバスが共同で運営してきた、LGBTのコミュニティスペース「カラフルフルステーション」、アジアンダイニング「irodori」が閉店。

4月

4月1日:性別適合手術に対する公的医療保険の適用開始
しかし、自由診療であるホルモン療法をしている場合は「混合治療」となり保険は適用されず。2018年11月の時点で利用は1件のみ。

4月2日:福岡県福岡市でパートナーシップ制度施行

4月21日:ドラマ「おっさんずラブ」
同性愛を描いたテレビ朝日のドラマ「おっさんずラブ」が話題に。2019年に続編映画の製作が決定している。

4月26日:大阪府同性カップル訴訟
40年以上連れ添った同性カップルの一方が死去。親族より火葬の同席を拒否され、葬儀で親族席に座れなかった。共に運営していた事業についても廃業通知を勝手に取引先に出され、事務所が継続できなくなった等について、パートナーの妹を提訴。

5月

5月5~6日:TOKYO RAINBOW PRIDE 2018
2日間で約15万人が参加。最後に浜崎あゆみさんが登場し話題となった。

5月28日:勝間和代さんカミングアウト
経済評論家の勝間和代氏が、LGBTアクティビストの増原裕子氏と付き合っていることを公表。

6月

6月4日:パートナーシップ制度一斉請願 夏の陣
パートナーシップ制度を求める請願を27の自治体に一斉提出。「自治体にパートナーシップ制度を求める会」のメンバーが記者会見。

6月19日:WHOが「ICD-11」発表。性同一性障害は「性別不合」に
世界保健機関(WHO)が国際疾病分類改訂版「ICD-11」を発表。性同一性障害(Gender Identity Disorder)は「精神疾患」から「性の健康に関連する状態」という項目に変更。名称は「性別不合(Gender Incongruence)」に。

6月25日:一橋大学アウティング事件裁判、遺族と学生が和解
一橋大学でゲイの大学院生がアウティングを理由に転落死した事件。遺族と学生が和解。大学側との裁判は継続中。

7月

7月2日:お茶の水女子大がトランスジェンダー学生の受け入れを発表
お茶の水女子大学が2020年度よりトランスジェンダー女性の学生を受け入れることを発表。全国初。

7月7日:相続に関する民法改正、同性カップルは含まれず
約40年ぶりの相続に関する民法改正。亡くなった人を介護等でサポートした人も財産の一部を請求できるようになる「特別寄与」に同性カップルが含まれるかどうかが議論された。しかし最終的に同性カップルは対象に含まれなかった。

7月9日:大阪府大阪市でパートナーシップ制度施行

7月9日:名古屋市同性カップル遺族給付金裁判
2014年に同性パートナーが殺害され、犯罪被害者給付金を申請するも不支給に。給付金は異性愛者の場合内縁関係でも対象とされるため、愛知県に対して裁定取り消しを求める訴訟を提起。

7月14日:映画「カランコエの花」公開
2017年のレインボーリール東京コンペティションでグランプリを獲得した映画「カランコエの花」の上映が開始。口コミで広がり全国各地で上映会が開催されるなど話題に。

7月18日:杉田水脈議員が新潮45に「LGBTは生産性がない」などと寄稿
杉田水脈衆議院議員が、月刊誌『新潮45』に「LGBT支援の度が過ぎる」という文章を寄稿。「(LGBTは)生産性がない」等の差別的な文章が批判を呼んだ。

7月27日:自民党前抗議デモに5000人が集まる
杉田水脈議員の辞職を求める自民党前抗議デモが行われ、約5000人が集まった。その後、主要政党の幹部が杉田議員の文章に懸念を表明した。

8月

8月1日:自民党が声明「LGBTに関するわが党の政策について」を発表
自民党が「今回の杉田水脈議員の寄稿文に関しては、個人的な意見とは言え、問題への理解不足と関係者への配慮を欠いた表現があることも事実であり、本人には今後、十分に注意するよう指導したところです」という声明を発表。

8月13日:ロバート・キャンベル氏がカミングアウト
日本文学者、東京大学名誉教授、国文学研究資料館館長のロバート・キャンベル氏が、杉田水脈議員に対する批判ブログで、20年近く同性パートナーと共に過ごしてきたことをカミングアウト。

8月20日:東京都中野区でパートナーシップ制度施行

9月

9月6日:「プライドハウス東京」キックオフ
→東京オリンピック・パラリンピック期間に、LGBTに関する情報発信を行う「プライドハウス東京」がキックオフ記者会見。

9月18日:新潮45杉田水脈擁護特集
『新潮45』10月号で、杉田水脈議員を擁護する特集「そんなにおかしいか杉田水脈論文」を掲載。

9月21日:新潮社社長が声明を発表
→新潮社代表取締役社長の佐藤隆信氏が、『新潮45』について「あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられました」と声明を発表。しかしこの声明に対しても批判が集まった。

9月25日:『新潮45』休刊を発表
新潮社は『新潮45』の編集体制の不整備があったとし、休刊を発表した。

10月

10月5日:東京都人権尊重条例が成立
東京都議会で「東京都オリンピック憲章にうたわれる人権尊重の理念実現のための条例」が成立。性的指向や性自認に対する差別禁止が盛り込まれた。

10月8日:TOKYO LOVE PARADE
杉田水脈議員を発端とする一連の騒動に対して開催されたパレード「TOKYO LOVE PARADE」。東京都新宿区に約500名が集まった。

10月25日:杉田水脈議員が声明を発表
杉田水脈議員が一連の騒動に対して声明を発表。「差別する意図はなかった」「生産性という言葉は不適切だった」とするも謝罪や撤回等はなかった。

11月

11月12日:神奈川県横須賀市が来年5月にパートナーシップ制度を導入予定と発表

11月14日:「同性婚訴訟」来春にもスタート
同性婚ができないことは、憲法の定める法の下の平等に反する等として、複数の同性カップルが国に損害賠償を求める一斉訴訟が来春にも行われることが明らかに。正面から同性婚の合憲性を問う訴訟は全国初。

11月25日:台湾で同性婚をめぐる国民投票
2017年の大法官解釈により、2019年5月には同性婚が可能となることが決まっている台湾。その方法を巡って行われた国民投票。同性婚は民法の改正ではなく、新しい法律で規定すべきという同性婚反対派の提案に賛成が多く集まり、さらに義務教育でLGBTをはじめ性の多様性について教えるべきではないという案にも賛成が多数集まった。

11月29日:東京都府中市が来年4月にパートナーシップ制度を導入予定と発表

12月

12月4日:熊本県熊本市が来年4月にパートナーシップ制度を導入予定と発表

12月5日:野党6党派が「LGBT差別解消法案」を国会に提出
立憲民主党、国民民主党、共産党、自由党、社民党、衆議院の会派「無所属の会」の野党6党派が「LGBT差別解消法案」を国会に提出。政府に差別解消の基本方針を策定。企業に採用の機会均等や解雇での差別禁止を求める、勧告に従わなければ公表。行政や自治体が個人情報を故意に漏洩すれば懲役や罰金。公私立学校の校長にLGBT相談体制を義務付け。表現規制には踏み込まず、個人やメディアの表現は罰則の対象外などを盛り込んだ。

12月12日:増原裕子氏が来年の参院選に出馬予定
レズビアンであることを公表しているLGBTアクティビストの増原裕子氏が、来年の参議院選挙で立憲民主党の京都選挙区より出馬することが明らかになった。

12月13日:第3回レインボー国会開催
超党派の議員15名を含む約200名が参加。

12月16日:群馬県邑楽郡大泉町が来年1月からパートナーシップ制度を導入予定と発表。
町村では全国初。



プロフィール
1994年愛知県名古屋市生まれ。明治大学政治経済学部卒。一般社団法人fair代表理事。オープンリーゲイ。LGBTを理解・支援したいと思う「ALLY(アライ)」を増やす日本初のキャンペーンMEIJI ALLY WEEKを主催。

Twitter @ssimtok
Facebook soshi.matsuoka

SoshiMatsuoka • 2018-12-29


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